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《誰と誰の契約か》
契約書作成で最も重要なことは、契約の当事者は誰であるか、そして、その当事者が
契約締結の権限者であるかということです。
契約の当事者とは、契約によて義務を負ったり、権利を取得したり、あるいはその他、
法律的に効果のあることを約束する人のことです。
契約書を作成する目的は、契約の当事者間における約束、すなわち義務(債務)や権
利(債権)を相互に確認し、それを実行(履行)させるために、後日の証拠として使
用できるようにすることです。
従って、契約書を取り交わす相手が、契約内容を実行(履行)できる権限者でなけれ
ば、契約書を作成した意味がありません。
《契約当事者の誤りの原因》
契約当事者の誤りで多いのは、本人と代理人の混同、個人と法人の誤り、本人と仲介
人の取り違えなどがあります。
これらの誤りには、主に次のような原因があります。
■ 軽率が原因の誤解により、当事者を取り違えてしまう
■ 相手方の詐欺的な意図に基づくごまかしに対して、軽率に信用してしまう
正しい契約当事者を確認して、正確に契約書に表示し、署名・押印又は記名・押印し
てもらうことが絶対に必要です。
《契約当事者の確認方法》
何度も契約の実績があり、お互いに信頼関係が出来ていれば別ですが、初めて契約す
る相手の場合、契約当事者の同一性(契約当事者を名乗っている者が、本当に本人が
どうか)を確認することはなかなか難しいものです。
1.当事者が個人の場合の確認方法
個人の場合は、印鑑証明書と実印の所有者であることを確認することで、契約当事
者本人であると推測できます。
重要な契約書には、契約当事者の署名、実印を押印させ、印鑑証明書を添付させる
必要があります。
更に、不動産売買契約等の場合は、登記識別情報または不動産登記済証の所持を確
認することで、不動産の所有者本人であると推測できます。
また、印鑑証明書から住民登録されている住所が分かりますので、状況によっては、
本当にその住所に住んでいるかなど、実際に足を運んで確認する必要があります。
2.契約当事者が法人の場合の確認方法
営利法人の会社(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社)は、管轄の法務局で
「登記簿」を閲覧するか、会社の「登記事項証明書」を取ることによって、本店の
所在地、資本の額、取締役・監査役の氏名、代表取締役の氏名、住所、共同代表の
定めの有無などを確認することができます。
また、非営利法人の一般社団法人、公益社団法人、一般財団法人、公益財団法人、
や特定非営利活動法人(NPO法人)、学校法人、医療法人(病院等)、宗教法人
(寺院、神社、教会等)、協同組合等も法務局に登記がされているので、「登記簿」
を閲覧」するか「登記事項証明書」を取得することによって、法人の重要事項を確
認することができます。
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北海道札幌市で、公正証書の嘱託代理、各種契約書の作成代行、遺言・相続関係(遺言書の起案や遺産分割協議書の作成の代行等)、を主な業務にしている行政書士古川紀夫事務所です。
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