契約書や誓約書など、多くの文書には、その内容によって作成された日付が重要な意味
を持つことが少なくありません。
文書の作成された日付が何時かによって、利害関係人の権利関係等に重大な影響を及ぼ
すことも有ります。
そのため、文書の作成者等のいろいろな思惑から、その文書の作成日を実際に作成した
日と異なる日付に偽装して、紛争になることがあります。
また、私人が作成する文書(私文書)は、作成日付を偽装することが比較的容易な場合
が多く、例えば、二者間で結ぶ契約書等においても、当事者が通謀すれば、その契約書
等の作成日を実際とは異なる作成日に偽装することも可能です。
そこで、文書について一定の手続を取った場合に、その文書の作成日に完全な証拠力を
認める制度が設けられており、この制度を利用すると、文書の作成日が争いとなったと
き、その証明が容易になります。
その代表的なものが公証人よる私署証書(私文書)の確定日付の付与や内容証明郵便制
度です。
また、民法では、指名債権(債権者・債務書がともに特定された一般の債権のこと)の
譲渡の対抗要件について、譲渡をする場合、債権者が債務者に通知し、債務者が承諾す
る手段は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗するこ
とができないと定められています。
民法第467条(指名債権の譲渡の対抗要件)
1 指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなけれ
ば、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2 前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外
の第三者に対抗することができない。